スティックバルーンを打ち鳴らし、東明館ナインを応援する参加者=三養基郡基山町の基山町民会館

 東明館高が初の甲子園の舞台に臨んだ10日、地元の三養基郡基山町は、町を挙げて選手たちを後押ししようと、パブリックビューイング(PV)を開いた。新型コロナウイルスの感染防止のためマスクを着けて声は出さず、拍手とスティックバルーンを打ち鳴らして約50人が応援。リードを奪われても、東明館ナインが好プレーを見せるたびに惜しみない拍手がわき起こった。

 同校2回生の川口真知子さん(47)は、長男で東明館中2年の才人さん(13)らと応援した。在学当時は開校間もなく負け続きで「野球部が1勝した」と校内放送されるほど弱かった。「それがここまで来たかと思うとうれしくて、感慨深くて。甲子園で校歌も流れた」と喜びを隠せない様子。才人さんも「最後まで諦めず、レベルの高い、粘り強い野球をしてくれた」と先輩たちの勇姿をたたえた。

 15年にわたり同校の寮監を務めた黒野政江さん(83)も「生徒たちがかわいくて」とひときわ大きな応援を送った。「終盤はもっと点を離されるかと思ったけれど、九回まで期待して見られた。まだ2年生の今村投手は、また来年が楽しみ」と目を細めた。

 留守部隊として職員4人でPVの受け付けに立った同校教諭の吉松信幸さん(53)は「赤点を取ったら練習ができないので授業に集中し、勉強も練習もよく頑張った」と野球部員をねぎらった。スクリーンで見た選手たちは「一人一人が普段通り。失策ゼロで、舞台が変わっても力を出せた。甲子園1勝というチームの目標に向け、来年につながる試合だった」とたたえた。(樋渡光憲)

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