新型コロナウイルスの対策本部会議に臨んだ山口祥義知事=佐賀県庁

 新型コロナウイルスワクチンについて、佐賀県の山口祥義知事は6日、接種が遅れている都道府県に重点配分するとした政府の方針転換を受け、「おかしい。佐賀はブレーキを踏めと言われているようなもの」と批判した。県の接種率は全国トップクラスだが、8月30日以降の配分から供給量が大幅に減らされる。

 政府は米ファイザー製ワクチンの配分に関し、これまでは接種率を考慮し、ペースが速い自治体に手厚く配ってきた。しかし、今後は10月上旬までに全ての都道府県で12歳以上人口の8割分を配送し終える方針に変わった。

 具体的には12歳以上人口の8割分から、これまでに配送された量を差し引き、残りを分割して配る。佐賀県は接種率が全国トップクラスだったため、8月30日から2週間(1クール)の配分量が全国で4番目に少ない28箱となる。前クールの85箱から7割近い大幅減となる。

 県庁で開かれた対策本部会議では、埼玉県に857箱、神奈川県に824箱など都市部に重点配分されることについて、県幹部から「現時点でも滞留している都市部でワクチンの在庫が積み上がるだけで、接種が進んでいる地方が足りなくなる」「体制が整っている自治体からどんどん接種を進める方が日本全体の接種率は上がる」などの不満の声が上がった。

 山口知事は「佐賀は政府の方針通り一生懸命に取り組んできたのに、ストップをかけるのは違うのではないか」と苦言を呈し、「配分が減る中で、できる限り戦略的な取り組みを考えて感染を抑えるしかない」と話した。県は今後、市町と調整しながら県内の配分割合を決めていくという。(栗林賢)

このエントリーをはてなブックマークに追加