一般的にウイルスは増殖や感染を繰り返す中で少しずつ変異していくもので、新型コロナウイルスも約2週間で一箇所程度の速度で変異していると考えられている。
 国立感染症研究所は、こうした変異をリスク分析し、その評価に応じて、変異株を「懸念される変異株(VOC)」と「注目すべき変異株(VOI)」に分類(※1)している。
 ※1 WHOと同様に、変異株をVOCとVOIに分けている。国内での検出状況等を加味することから、分類は各国によって異なる。

国立感染症研究所(新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 関連情報ページ)

 

1. 懸念される変異株(Variant of Concern : VOC)

 主に感染性や重篤度が増す・ワクチン効果を弱めるなど性質が変化した可能性のある株。()内はWHOラベル。

• B.1.1.7系統の変異株(アルファ株)
• B.1.351系統の変異株(ベータ株)
• P.1系統の変異株(ガンマ株)
• B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)


新型コロナウイルスの懸念される変異株(VOC)※2

  最初の検出 主な変異 感染性 重篤度 再感染やワクチン効果
アルファ株 2020年9月 英国
N501Y
推定1.32倍
※3(5~7割程度高い可能性)
推定1.4倍(40~64歳1.66倍)
※3(入院・死亡リスクが高い可能性)
効果に影響がある
証拠なし
ベータ株 2020年5月 南アフリカ N501Y
E484K
5割程度高い可能性 入院時死亡リスクが高い可能性 効果を弱める可能性
ガンマ株 2020年11月 ブラジル N501Y E484K 1.4-2.2倍高い可能性 入院リスクが高い可能性 効果を弱める可能性
従来株感染者の再感染事例の報告あり
デルタ株 2020年10月 インド L452R 高い可能性 入院リスクが高い可能性 ワクチンと抗体医薬の効果を弱める可能性

※2:感染性、重篤度、再感染やワクチン効果は従来株比、※3:感染性・重篤度は、国立感染症研究所等による日本国内症例の疫学的分析結果に基づくもの。ただし、重篤度について、本結果のみから変異株の重症度について結論づけることは困難。

 

2. 注目すべき変異株(Variant of Interest : VOI)

 主に感染性や重篤度・ワクチン効果などに影響を与える可能性が示唆される株

• R.1(E484Kがある変異株)※海外から移入したとみられるが起源不明
• B.1.427/B.1.429系統の変異株(イプシロン株)
• P.3系統の変異株(シータ株)
• B.1.617.1系統の変異株(カッパ株)
 

参考:変異株 - 厚生労働省(2021/07/06)

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