交通死亡事故が起きた現場=唐津市の虹の松原

 唐津市の虹の松原の県道で、倒れたマツと車が衝突し、車に乗っていた当時小学5年の川﨑辿皇(てんこう)君が亡くなった2019年の事故を受け、佐賀県が再発防止策として強化したマツの巡視点検が機能していなかったことが、関係者への取材で分かった。県から業務を委託されている地元の建設会社は、一部区間について巡視をしていない日があったことを認めている。

 県は事故後、再発防止策として週1回の徒歩巡視を2回に増やした。委託内容は、虹の松原線の巡視のほか、旧唐津市の県道の保全で20年度の委託費は3565万円。少なくとも5年以上にわたってこの建設会社に巡視業務を委託しているという。

 点検日は巡視者と補助員、交通誘導員の3人1組で県道沿いの約10キロを歩き、目視でマツの変化を確認している。だが、この建設会社によると、一部区間で点検していない日が複数回あったにもかかわらず、道路巡視報告書に全区間巡視済みと虚偽の報告をしていたことを指摘された。

 建設会社の担当者は、緊急業務を優先したことや人手不足などを背景に挙げ、「社員の管理ができず、誠実に業務をやれていなかった」と釈明する。

 県は、巡視の実態について「調査中」としている。(横田千晶)

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