講演する九州国立博物館の島谷弘幸館長=佐賀県立美術館

 書家で詩人の相田みつをの生涯をたどり、県立美術館で開催中の「没後30年 相田みつを全貌展~みつをが遺したもの」(佐賀新聞社、RKB毎日放送主催)を記念した講演会が7月31日、同館であった。日本書道史が専門の島谷弘幸九州国立博物館長が、みつをの書をスクリーンに映し出して特徴や見どころを解説し、約200人が耳を傾けた。

 島谷館長は初期から後期の作品まで約30点のみつを作品を紹介した。独自の作風を確立する過程を追い、みつをの葛藤や意図をひもといた。線が折れる転折を避けた流れるような字形や、強調する部分を際立たせる画面構成を取り上げ「自分の心を素直に表現するため、書きすぎず全体の調和にこだわっている」と分析した。

 また、書を見る時に留意する点として「全体の調和、線質、造形の美」を挙げた。平安から近代までの書作品を示し、書の変遷や時代ごとの特徴を説明。「音楽鑑賞やスポーツ観戦と同様、楽しみ方にルールはない」と強調した。

 聴講した白石町の稲富ひとみさんは「展示を見て帰って、みつをがこだわった特徴的な筆致を真似て書いてみたい」と話していた。

 相田みつを全貌展は8月22日まで(月曜休館)。問い合わせは佐賀新聞プランニング、電話0952(28)2151(平日の午前9時半~午後5時半)。(花木芙美)

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