学校の「ブラック校則」が社会問題化し、現場ではあり方についての模索が続いているが、当事者たちはどのように受け止めているのか。佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)に寄せられた意見を踏まえながら取材を進めると、校則に納得のいかない生徒の思いや、指導に思い悩む先生たちの姿が見えてきた。現場の本音に迫った。

靴下も校章入りかどうかや色が校則で指定されている学校も少なくない=佐賀市内

■生徒の声 「基準が分からない」「先生の髪型も派手」

 「学校でアンケートを取ると、髪型や眉毛に関する規則を緩和してほしいという意見が多数ある」。県中部の県立高で生徒会に所属する2年の男子生徒は、見た目や流行に敏感な年頃の実情を明かした。

 髪型や眉毛、服装などに関する校則に疑問を感じている高校生は多い。佐賀市内の私立高に通う3年の女子生徒は「髪型の指定が厳しすぎる。三つ編みはいいけど、お団子とか編み込みは禁止。基準が曖昧で、意味が分からない」と困惑する。

▷教師の対応に疑問

 市内の県立高1年の女子生徒は最近の頭髪検査で、ピンが髪の表面に出ていないかや眉毛に前髪が一本もかかっていないかなど、厳しくチェックされた。ただ、生徒手帳の服装規定には書かれていないという。「なぜか決まっている」と明文化されていない「ルール」の存在に、不思議そうな表情を浮かべた。

 指導する教師たちの姿を、生徒たちがしっかりと見ている様子もうかがえる。市内の県立高2年の男子生徒は、服装などの指導を受けた友人が教師に理由を尋ねる場面を見たことがあるという。「無視…というか、きちんと答えていなかった。はぐらかしている感じで」と教師の対応に疑問を持っていた。

 「先生の髪型やネイルが派手だなと思うことはある」(県立高3年女子生徒)、「男の先生が、ひげをそっていないときがある。本当に無理」(私立高2年女子生徒)。校則では生徒たちに、頭髪や服装などについて「清潔感」や「華美にならない」ことを求めているケースが多く、どこか納得のいかない高校生たちの本音が浮かび上がる。

▷自ら考えて行動

 県西部の県立高では、スカート丈などの身だしなみに関する細かい規則はなく、「高校生らしい清楚(せいそ)な髪型」「清潔・端正を旨とする」などの項目だけにとどめている。年2回ほどの服装指導はあるが、1年の男子生徒は「特に規定がなくても派手なことをしようとは思わない」。

 自らが通う県立高について「バッグの色も靴も自由。服装や頭髪の検査もない」と明かす2年の女子生徒も「みんな常識の範囲内で高校生らしい身なりをしている」ときっぱり。生徒一人一人で考え方は異なるだろうが、厳しい校則がなくても、自ら考えて行動する姿も見えてくる。

 一方で、校則の必要性を感じる場面もあるという。取材では化粧を認めるよう求める意見も多かったが、私立高2年の女子生徒は「化粧品を学校に持ってきたら、紛失のトラブルもある。持ってこさせないことも必要」と指摘した。

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