佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画を巡り、防衛省は30日、佐賀市川副町の配備候補地の地権者約560人に、計画への賛否と土地売却の意向を確認するアンケートを発送した。地権者から求められていた土地の買収額を示せない理由や米軍の利用について言及した追加の説明資料も同封している。

 質問は二つでいずれも3択。「国の配備計画への理解について」は(1)国の計画を理解する(2)国の計画を理解しない(3)どちらとも言えない-から選ぶ。「空港西側の土地について」は(1)土地を売却してもよい(2)土地を売却したくない(3)条件次第で売却してもよい-から回答し、条件があれば記入できる欄を設けた。

 誰が回答したか分からないようにするため、回答を入れた無記名の封筒を、宛名を記載した別の封筒の中に入れて投函する。回答期限は8月10日。

 防衛省は6月30日から7月4日まで、県有明海漁協4支所の組合員らを対象に地権者説明会を開いたが、土地の買収額が示されないなど「判断材料が不十分」との批判が相次ぎ、アンケートに同封する追加の説明資料を作成した。

 資料は「地権者説明会における主な質問事項」のタイトルで、15項目について回答している。3月下旬に当時の九州防衛局長が一部の地権者に示した買収額を念頭にした「報道であった土地価格1平方メートルあたり4350円は決まっているのか」との問いには、不動産鑑定を経て算定する手続きを説明した上で「現時点において決まったものはない」と答えている。

 「将来、米軍の配備もしくは使用はあるのか」への回答では「米軍の配備計画はない」「米軍オスプレイを移駐することは考えていない」としつつ、利用は沖縄の負担を分かち合うため「全国の他の空港と同様に、佐賀空港についてもオスプレイの県外訓練などにかかる利用を考慮させていただきたい」とした。

 アンケートは漁協が県と結んでいる自衛隊との空港共用を否定した協定を見直すかどうかの判断材料にする。当初、防衛省はアンケートの実施主体は漁協で、「防衛省は発送を手伝う」との立場を取っていたが、漁協が「説明が不十分」として実施に難色を示したため、防衛省主体に切り替わった。(取材班)

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