益川敏英さんはノーベル賞を受賞後、佐賀市や唐津市など佐賀県内各地で講演し、科学の面白さを伝えた。「好きなことを追求して」「科学を市民向けに解説する職業が必要」などと、多くのメッセージを残した。

 三養基郡基山町では中高生に向けて、基礎研究の大切さを強調した。「自分が『不思議だな、答えを見つけたいな』と思ったら飽きることはないし、人より先に答えを出したいと思う。1日3時間の睡眠で半年ぐらい考え続けることはざらにあった」と研究者気質を語っている。

 益川さんと同じ物理学者で元佐賀大学長の長谷川照さん(82)は2011年3月の福島第1原発事故後、原発を巡る論議を定期的に交わして親しくなったという。「私が『原発はなくしたほうがいい』と言うと、彼は『研究素材として残すべき』と主張した。対立したけれど、面白かった」と振り返った。(宮﨑勝)

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