九州電力玄海原発の避難訓練で、唐津市が原爆投下直後の広島県の写真にバツ印を付けた資料を使っていた問題を巡り、唐津市は28日、記者会見を開き、抗議が寄せられていることや作成した職員が出典などを把握していなかったことを明らかにした。濵口智総務部長は「配慮が欠落していた」と陳謝した。

 市によると、資料は昨年11月の避難訓練に向けて危機管理防災課の職員が作成し、課長も目を通していた。出典や資料の詳細については把握しておらず、インターネット上の画像を無断で使用していたという。この問題の報道後、広島県の被爆者団体や個人から「目的はともかく、写真使用は被爆者への冒とくになる」など7件の抗議が寄せられた。

 市は広島県の原爆被害者団体協議会の2団体に電話でおわびし、市のホームページに謝罪の文書を掲載した。濵口部長は「原爆の恐ろしさを伝える写真を安易に使用していた。関係者に心よりおわび申し上げたい」と陳謝した上で、再発防止に向け「部長会議を通して全庁的に事例を説明する。情報発信に当たっては内容や表現に細心の注意を払いたい」と話した。

 市は玄海原発の避難訓練で「原子爆弾と原発の核利用の目的の違いを説明するため」として、原子力災害についての講話で資料を使っていた。これを受け、広島の被爆者団体から問題視する声が上がっていた。(横田千晶)

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