地権者アンケートの実施が決まった会議後、記者団の取材に応じた佐賀県有明海漁協の西久保敏組合長=佐賀市の漁協本所

会議後、取材に応じた防衛省防衛計画課の角出庸一防衛力整備計画官=佐賀市の佐賀県有明海漁協本所

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関し、防衛省は28日、配備候補地の地権者約560人に土地売却の意向を確認するアンケートを実施することを正式に決めた。地権者の多くが所属する県有明海漁協と県は「意向確認するには説明が不十分」と難色を示したが、防衛省が実施主体になり、全責任を負うことで折り合った。アンケート用紙は30日に発送する。

 防衛省は6月30日から7月4日まで、漁協4支所の組合員らを対象に地権者説明会を開いたが、土地の買収額が示されないなど「判断材料が不十分」との批判が相次ぎ、8日に発送予定だったアンケートを延期し、追加の説明資料を作成する事態になった。

 防衛省と漁協、県の担当者が28日、佐賀市の漁協本所で非公開で協議した。防衛省は追加の説明資料でも「土地の買収額は不動産鑑定や測量を経て決定する」として、明記しない考えを示した。漁協と県は「納得できない」と反発したが、防衛省の責任でアンケートを実施することで了承した。

 アンケートは、漁協が県と結んでいる自衛隊との空港共用を否定した協定を見直すかどうかの判断材料になる。これまで防衛省はアンケートの実施主体は漁協で、「防衛省は発送の手伝いをさせてもらう」との立場を取っていた。

 協議後、漁協の西久保敏組合長は記者団に「この説明内容では漁協は責任を取れないと言ったが、防衛省の責任でアンケートをやるとのことなので、それならと了承した」と述べた。

 アンケート用紙は防衛省が地権者全員へ30日に発送し、8月10日を回答期限として漁協各支所で回収する。説明会で使った資料に加え、追加の説明資料も同封する。漁協は集計後に、各支所の代表者らでつくる検討委員会を開いて協定の見直しについて協議する。

 防衛省の角出庸一防衛力整備計画官は「説明会に参加できなかった方も含め、配備計画に理解いただけるよう願っている」とした。(取材班)

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