決勝・佐賀北-東明館 初の甲子園出場を決め、歓喜の輪をつくる東明館の選手たち=佐賀市のさがみどりの森球場(撮影・米倉義房)

 夏の甲子園を懸けた第103回全国高校野球選手権佐賀大会(10~25日)は、第1シードの東明館が春夏を通じて初の栄冠を手にし、閉を幕じた。新型コロナウイルスの影響で2年ぶりに開催された15日間の熱闘を振り返る。

 東明館は2、3回戦を接戦に持ち込まれ、大会序盤は得点力に不安を残した。その後は小技を絡めて好機をつくり、長短織り交ぜた攻撃でしぶとさを発揮。チーム打率は2割7分4厘と決して高くはないが、39安打21打点と勝負強さが光った。主戦・今村珀孔は打たせて取るピッチングで防御率1・28と安定、大崩れもしなかった。

 準優勝の佐賀北は、主戦の左腕荒谷紘匡が30回を投げて四死球5と制球力が際立った。打線は出塁すればすかさず犠打で送る堅実な「北高野球」を引き継ぎ、2年ぶりの頂点へあと一歩のところまで進んだ。

 ベスト4には投打のバランスの取れた唐津商と佐賀商が、シード校を破って進出した。唐津商は長打力があり、長身左腕・原丈太郎が攻守で活躍。佐賀商は西岡汐輔が、左のスリークォーターからの変化球で打者をほんろう。打線は単打をつなげる攻めがかみ合った。

 シード校を中心に混戦が予想されたが、第4シードの北陵は初戦の2回戦で、第2シードの佐賀学園は3回戦で姿を消す波乱の展開に。春の県大会で初戦敗退だった三養基や伊万里、白石が奮闘して8強入りした。唐津商、佐賀商も春は振るわなかったものの、集大成の夏では4強に入り、最後は秋の県大会ベスト4と同じ顔ぶれが並んだ。

 昨夏の代替大会では観客は保護者や学校関係者のみに制限されたが、今大会は一般客も観戦可能に。問診票の記入を義務付け、発声を伴う応援を禁止するといった新型コロナ対策が施された。26日現在では選手、大会関係者らの感染者は出ておらず、安全な大会運営が行われたと言える。(草野杏実)

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