2階にあるレファレンスコーナーのカウンター=佐賀市の県立図書館

 佐賀市の佐賀県立図書館が、調査相談(レファレンス)業務で受けた事例の一部を公開している。同館のホームページに掲載するほか、本年度は、その中からさらにピックアップした事例の概要をテーマごとにまとめた事例集を館内で配布している。

 6月に発行した事例集は、歴史をテーマに「有明海は以前何と呼ばれていたか」など五つの質問と回答を掲載した。9月には生物に関する事例を紹介予定。司書の山本悠希江さんは「初級から超上級まで、誰が手に取っても面白いよう事例を選んだ」と話し「興味が湧いたらホームページものぞいて知識の幅を広げて」と呼び掛ける。

 同業務は司書が利用者の求めに応じ、所有する資料を使って情報を提供するサービス。本の貸し出しと並ぶ図書館業務の柱の一つとされ、図書館法でも規定されている。県内の公立図書館は20年以上前から、各館の担当者が2カ月に1回集まって学ぶ「レファレンス研究会」で知識や技術を磨いている。

 同館は新聞などの過去記事を検索できるデータベースを活用するほか、佐賀の人名や歴史資料などの画像を収めた独自のデータベースも運用している。蔵書に加え、それらのデジタルアーカイブも駆使して答えを探し出す。同館では年200件以上の依頼が寄せられ、その一部はホームページで検索して内容と回答を知ることができる。

 ある時は、県外在住者から「母が“九州の宝塚”と呼ばれた『伊東舞踊団』という団体に在籍していたと親戚から聞き、関係資料を探している」という相談があった。1948年8月の佐賀新聞記事に2行の公演告知記事と広告、専門紙「九州演芸タイムス」に「オールレディ美女乱舞30余名」などとする紹介記事が見つかった。

 「ロサンゼルスオリンピック(84年)の制服は青いジャケットに白いワンピースではないか」という調査依頼も。同年の日本経済新聞の記事から、選手団の服装には公式用と旅行用があり、旅行用のものが質問の服装と類似していることが分かった。

 司書の中島崇子さんは「司書は来館者からの声掛けを待っている。司書の専門分野もそれぞれなので、気軽に声を掛けて司書との会話も楽しんで」と話す。調査相談は来館、電話、メール、手紙で受け付ける。問い合わせは佐賀県立図書館、電話0952(24)2900。(花木芙美)

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