武雄市との連携協定の意義を説明する松井康浩府長(左)=武雄市役所

 武雄市は21日、九州大学大学院地球社会統合科学府と連携協定を結んだ。温泉や自然など市の地域資源を科学府の研究テーマとして提供し、成果を行政施策に生かせるように双方が交流することが目的。期間は2023年3月末まで。

 市と科学府は外国人が多く訪れることから、18年にインバウンド政策や異文化理解をテーマに、フィールドワークやヒアリング調査を実施。公開提言やシンポジウムを行い、市職員と学生が共に学んできた。

 19年の豪雨災害後は、災害に強い町づくりをテーマに必要となる政策について意見を交わした。6月に市内在住の外国人に配布した「災害ヘルプカード」は、この時の議論がきっかけで誕生した。21年度は、多文化共生、ハブ都市推進、ゼロカーボンなどもテーマにする予定。

 連携について科学府の松井康浩府長は「大学院は研究者の養成から、課題を解決できる人材の育成に主眼が移った。武雄は観光資源が豊富で、防災という課題もある。学びの場としてふさわしい環境にある」と語り、小松政市長も「行政の課題は多岐にわたる。町づくりを進めるうえで九大の力は今後も必要」と応じた。

 同市出身で最初から研究活動に参加し、今後は学生の指導にも当たる同大アジア・オセアニア研究機構学術研究員の山口祐香さん(27)は「これからは武雄が世界とつながり、発展していくような町になることを期待する」と話した。(澤登滋)

  

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