鳥栖-C大阪 前半終了間際、鳥栖MF樋口雄太(中央)がシュートを決めて3-1とリードを広げる=鳥栖市の駅前不動産スタジアム(撮影・山田宏一郎)

 「前半はぼぼプラン通りの展開」(片渕浩一郎ヘッドコーチ)だった。だからこそ、「勝ち点1」では物足りなかった。鳥栖は前半を2点リードして折り返しながらも、結果はドロー。勝ち星をあっさりと逃してしまった。

 前後半で全く異なる試合展開となった。開始わずか44秒。FW酒井が相手の出はなをくじく3戦連発弾を決めると、8分にはMF小屋松が貴重な追加点を挙げ、一気に畳み掛けた。敵陣で数的優位をつくって圧倒。素早い寄せ、攻守の切り替え、連動性…。攻めの意識が手に取るように分かった。

 しかし、後半はうまくいき過ぎたことが裏目に出た。「4点目を取りに行こうと前のめりになりすぎ、一人一人に緩みがあった」とMF樋口。決定的な得点シーンで精度を欠く場面が目立ち始め、守備にも隙が生まれた。

 C大阪の前線からのプレッシャーで守備の強度が下がり、突破力のある相手FW陣の良さを引き出す結果に。ハードワークを継続できなければ、勝利は一瞬にして遠のく。その厳しい現実を突きつけられた。

 終了のホイッスルと同時に8330人のサポーターのため息が漏れた。それでも、夏の暑さを吹き飛ばすような奮闘を続けたイレブンに、惜しみない拍手が送られた。

 今季初の3失点を喫し、引き分けに終わったが、3位神戸との勝ち点差は「3」に縮まった。前半の攻撃が示したように、チームは間違いなくたくましくなっている。この引き分けを自信に変え、再び大きくなった3位の背中を追い続ける。(井手一希)

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