定番の位置でちょこんと座る「そうへい店長」=唐津市鏡の赤水窯

カウンターでくつろぐ「そうへい店長」

愛らしいネコを描いた器や置物が並ぶ熊本象さんの個展「ねこたちのいるうつわ」=福岡市中央区六本松の書肆吾輩堂(提供)

看板ネコの「そうへい店長」が人気の唐津焼窯元の赤水窯=唐津市鏡

熊本象さんが作ったネコの置物=唐津市鏡の赤水窯

熊本象さんが作ったネコの置物=唐津市鏡の赤水窯

熊本象さんが作ったネコの箸置きや豆皿=唐津市鏡の赤水窯

カウンターでくつろぐ「そうへい店長」=唐津市鏡の赤水窯

 グレーのネコが入り口で出迎え、展示されている器の間をひょいひょいと歩く。唐津市鏡の鏡山入り口そばにある唐津焼窯元の赤水窯。1階ギャラリーでくつろぐ「そうへい店長」はかつて喫茶店だった空間とも相まって、訪れる人たちの癒やしの存在となっている。そうへい店長の人気が波及し、窯元の熊本象(しょう)さん(43)がネコを描いた小皿や箸置き、カップなどの作品展を福岡市で開いている。

 7年前、福岡にいる象さんの弟由さん(39)が唐津に戻ってきた際、オスのブリティッシュショートヘア「そうへい」を連れてきた。初めは他のネコ3匹と一緒に2、3階にいたが、次第に1階ギャラリーも行き来するようになった。4年前に由さんが転職で引っ越し、そうへいは店長として残った。現在9歳。

 入り口そばの飾り棚が定位置で、器が並ぶカウンターを歩いたり、冷房の風が当たる床に寝転んだり。父千治(ちはる)さん(71)と象さん親子の作品を買い求めてきた人たちも思わず顔をほころばせる。看板ネコ効果で客も増えているという。

 ネコの作品は、そうへい店長とは別の黒ネコががんになり、その治療費になればと箸置きを作り始めたのがきっかけだった。黒ネコは2017年に死去した。昨年、2月22日の「ネコの日」にちなんだ東京の個展でネコを描いた器を並べた。「ネコの顔はいつも見ているそうへいの顔になってしまう」とほほ笑む。

 今回、福岡市中央区六本松のネコ専門書店「書肆(しょし) 吾輩堂」の依頼を受け、25日まで「ねこたちのいるうつわ」展を開いている。淡い青色の皿やマグカップ、豆皿など約150点を飾る。象さんと茶道を通じて知り合った吾輩堂の大久保京(みやこ)代表は「かわいすぎず、シャープな中に遊び心がある」と評する。

 象さんは「もともと陶器が目当てではない方にも、唐津の工芸に触れるきっかけになればいいなと思う」とネコ店長に目を細めている。(辻村圭介)

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