GPS(衛星利用測位システム)を使って元交際相手の女性に付きまとったとして、ストーカー規制法違反(ストーカー行為)の罪に問われた無職被告(54)=長崎県佐世保市=の差し戻し審第1回弁論が21日、佐賀地裁で開かれた。検察側は訴因変更を請求し、弁護側は無罪を主張した。

 弁論で検察側は、2016年4月3日から同月23日までの間、被告が女性の車にGPSをひそかに取り付けるなどしてみだりにうろついたり、同年6月、乗車していた女性の様子をうかがって見張っていたとして訴因変更を請求した。

 弁護側は、検察側の訴因変更の請求について「事後法の禁止に違反する違憲・違法があり、不適法で許可してはいけない」などと意見陳述した。

 訴訟ではGPS機器の取り付けがストーカー規制法が禁じる見張りに該当するかどうかが争われた。18年の一審佐賀地裁では「GPSを車に付け、位置情報を検索する行為も見張り行為の一つ」と判断、懲役6月の判決を言い渡した。

 一方、18年の福岡高裁の控訴審では「見張りに該当しない」として一審判決を破棄し、審理の差し戻しを命じた。その後、最高裁第1小法廷は20年7月に「移動する車の位置情報は一定の場所にいる相手の動静に関する情報とは言えない」などとして、見張りに該当しないという初めての司法判断を下していた。

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