運転の実技講習にもタブレットが活用されている=大町町の大町自動車学校

 大町自動車学校(杵島郡大町町)が教習のデジタル化を進めている。佐賀豪雨や新型コロナウイルス流行が契機となり、紙に記録していた教習原簿をタブレット端末に変更して印鑑を廃止、教習生は内容をスマートフォンで共有できる。オンラインでの学科教習も試行を始めた。

 同校では2019年の佐賀豪雨で大町校が浸水し、教習原簿など各種書類やパソコンなどの事務機器が水浸しになった。コロナ禍でオンライン教育への取り組みが小中学校などで進み、こうした状況がデジタル化を加速させるきっかけになって、自動車教習所向けのシステム開発を手がける会社と連携して進めている。

 デジタル化は鍋島校(佐賀市)を含めて行っている。学科や技能教習の進ちょく状況を記録する教習原簿のタブレット化は、試行を経て8月から実働する見通し。教習生は教習の予約や内容の把握、質疑もできる。データはクラウド管理し、浸水などで被害を受けても容易に復元できるようにした。

 学科教習へのオンライン導入は7月中旬から試行を始めた。当面は時間を決めて視聴する方法だが、オンデマンドなど利便性を高める方式も考える。

 鶴田英司代表取締役は「人の命に大きくかかわる業界。単にデジタル化を進めるのではなく、オンライン教習にしても理解と習得度を高める内容にすることが欠かせない。よりよい手法を模索していく」と話す。(小野靖久)

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