松下徹本部長から表彰状を受け取った南里トミエさん(右)=佐賀県警本部

 佐賀県警警察学校(佐賀市)の初任科生らに1994年から手話を教えてきた県手話の会連絡協議会会長の南里トミエさん(76)=同市=が、警察協力章を受章した。12日に県警本部で行われた伝達式で、南里さんは「普通にやってきた結果。私がもらえば、周りの励みになる」と喜んだ。

 南里さんが手話を学び始めたのは35年ほど前。後天的に耳が聞こえなくなった長男が友人と話している様子を見て「子どもが話している内容が分からない。それは親としてどうなのか」と手話を覚え、聴覚障害者との交流を深めてきた。

 警察学校での講義は、手話によるコミュニケーション能力の向上を目指したいという依頼を快諾して始まった。「講義では深く考えず、ゆっくり、楽しんで聞いてもらうこと」を目指し、あいさつや質問する時に使う手話などを教えた。

 「基本的な手話を約30個を覚えておけば、あとは表情とジェスチャーで日常的な会話は難しくない」と南里さん。約1560人の“教え子”には「伝えようと思う気持ちがあれば伝わる」と説いてきた。3年後に佐賀県で開かれる国民スポーツ大会(国スポ)・全国障害者スポーツ大会(全障スポ)までは講義を続けるつもりで、講師を引き継ぐ後進の育成にも意欲を見せている。

 警察協力章は、長年にわたって交通安全や防犯などの警察業務に協力した警察部外の人が対象。今回は全国で41人が受章し、県内での受章は3年ぶりとなった。(小部亮介)

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