採石場を視察し、事業者から説明を受ける対策委員会の委員ら=小城市小城町岩蔵

 2024年3月に閉鎖される予定の小城市小城町岩蔵の採石場について、事業者のタニグチ(多久市)は15日、石材の採取を22年8月をめどに終了し、残りの事業期間で植栽などの安全対策を進める計画を明らかにした。周辺住民や市などで構成する対策委員会(会長・江里口秀次市長)で方針を示した。

 昨年10月に採石場の閉鎖方針が示されて以降、初めての会合で、周辺14地区の区長や佐賀県の担当者らが現地を視察した。タニグチの責任者は「緑化を進めて安定した山にするためには時間が掛かる。1年後にはプラントを止め、跡地の整備に努めたい」と話した。

 静岡県熱海市で発生した大規模土石流を受け、委員からは「将来に禍根を残さないよう、安全安心な山にしてほしい」という意見が出た。同社は地盤の観測結果を示して「動きはごくわずかで安定している」と説明する一方、採取されずに残った土砂を搬出して排水対策を講じ、災害防止に努める考えを示した。

 採石場の一部は市有地になっており、閉鎖後の安全確認や跡地利用に関する質問もあった。江里口市長は「防災という視点を念頭に、委員の意見を聞いて慎重に計画を考えていきたい」と述べた。

 採石場の面積は約26ヘクタール。佐賀県の認可を受け、現在は約6ヘクタールで石材を採取している。過去に土砂の流出や地滑りが発生したことを受け、委員会で対策を協議している。(谷口大輔)

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