大小の菊文様が散りばめられた「三島手扁花入れ」。登り窯で釉薬をかけず焼成した作品で、薪の灰が自然釉となっている

綿島康浩さん

 綿島康浩陶工房は武雄市若木町川古の集落の一番奥にある工房です。綿島さんは大学卒業後、嬉野市の窯元で修行を積んで独立し、6年前に現在の場所に工房を構えました。雲仙・普賢岳を望む工房の周りは自然がいっぱいで「マイペースで作陶に集中できます」と語ります。

 作品は三島手の技法を用いた皿や湯飲み、マグカップ、抹茶わん、花入れ、水差しやふた物の壺など多岐にわたっています。三島手は、花などを彫ったスタンプ状の「印花」を半乾きの素地に押して模様を付け、くぼんだ部分に化粧土を埋め込む象嵌(ぞうがん)の技法です。窯は登り窯とガス窯があり、釉薬をかけて焼成する場合とかけずにそのまま焼成する場合があり、焼成方法と窯は作品によって使い分けています。

 「印花は木や陶器製で手作りで大切な道具です。土が付いて汚れやすいため、工夫をして使いやすくしています。三島手の技法を自分なりにアレンジしています」と話す綿島さん。花紋に金銀彩の上絵付をした今までにない豪華な作品も制作しています。

 これからも自分で考案した三島手の新たな技法を取り入れた作品を創りたいと意欲を燃やしています。

(地域リポーター・二宮幸枝=江北町)

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