偶然だったのだろうが、不思議な気分になった。7月初め、唐津市の東の浜で「ゆめさが大学」の同窓生ら100人余りが浜辺の清掃活動を始める前のあいさつ時、雨が激しく降り出した。すぐにやんで、高齢者たちが200メートルにわたりごみを拾い、予定より早く終わった。するとその直後に、またしても強い雨に見舞われた。居合わせた人たちは「神様はよう見とらすばい」と笑顔を見せた。

 夏を迎え、唐津の各海岸ではボランティアによる清掃活動が実施されている。夏に限らず、毎月定期的に清掃している団体もあるし、時々、朝散歩する西の浜でもビニール袋を手に、ごみを拾う姿を見掛ける。

 浜辺を歩いていると、それまで見えていなかった生物たちの営みが目に入るようになった。砂浜一面に広がるカニが掘った無数の穴、波打ち際の小さな魚の群れ、ゆうゆうと泳ぐクラゲ、飛び跳ねる魚。珍しいものではないけれど、なぜか心動かされる。

 SUPのボードに乗ってパドルをこぎ、渡った鳥島から振り返ると、広がる湾の景色に圧倒される。多くの海を愛する行動で守られていることを再認識しつつ、日常の発見を楽しんでいる。(唐津支社長・辻村圭介)

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