新型コロナワクチン供給を巡る全国知事会と国の立場の違い

 政府は、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを巡り、8月以降の配送分に「調整枠」を設定し、接種ペースが速い市区町村に手厚く配る方式を導入する。加えて職場接種が進む大都市圏分も地方に回す。河野太郎行政改革担当相が13日の記者会見で明らかにした。供給減に対する自治体の不満解消のためだが「いずれも対症療法」(官邸筋)で混乱収束につながるか見通せない。

 河野氏は、供給減を理由に自治体で接種予約の停止や延期が相次いでいることに関し「大変申し訳ない。お許しいただきたい」と陳謝した。

 対応策の一つに掲げるのが調整枠の活用だ。8月以降、2週間ごとに全国へ配送する1万箱(1170万回分)のうち、2割強に当たる約2300箱(約269万回分)を調整枠とし、都道府県の裁量でワクチンが不足する市区町村に配れるようにする。残りは従来通り、人口に応じて配る。

 大都市圏で需要が減ることを見越し、9月からは地方都市に傾斜配分する方向でも調整を図る。都市部に多い職場接種は米モデルナ製を使っており、自治体向けのファイザー製に余りが出てくると期待している。

 ワクチン供給を巡る政府と自治体の認識の差を埋めるため、15日からは全国の接種情報を一元管理する「ワクチン接種記録システム(VRS)」で情報共有する。会場ごとの接種回数など詳細を把握でき、きめ細かい配分につなげられるという。

 政府があの手この手で対処策を繰り出す中、河野氏は13日のTBS番組で、ワクチン供給の現状について「目詰まりでも不足でもない」と主張。自民党ベテランは「政府と自治体の溝は深い」と語った。【共同】

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