武雄河川事務所が設置した浸水センサー。地上10センチと40センチの高さで水位を検知する=杵島郡大町町福母

 国土交通省武雄河川事務所は2019年8月に県内を襲った「佐賀豪雨」を踏まえ、浸水予測情報をいち早く発信する「浸水センサー」の設置を進めている。21年3月までに武雄市、多久市、大町町への設置を終え、年度内に小城市、白石町、江北町に設置し、管内6カ所で運用を開始する。

 センサーは無線機とセットで、道路標識や電柱に設置する。地上から10センチと40センチのところに検知器を置き、約2メートルの高さに無線機を取り付ける。検知器の中には「浮き」があり、水を検知すると無線機を通じて水位が上昇したことを送信する。10センチは足のくるぶしが隠れる程度。40センチは大人のひざまでの深さで、普通自動車のマフラーが完全に漬かる状態という。

 設置地点は、過去の浸水実績から判断して決めた。予測できる浸水範囲は地形や標高によって違いはあるが、大町町内に設置したセンサーの場合、既存の水位計と組み合わせて約1・2キロ四方をカバーできる。これに河川を監視するライブカメラ(管内57カ所)の情報と合わせて、リアルタイムの浸水状況を自治体などに発信する。

 武雄河川事務所防災情報課の山田智昭課長は「ライブカメラや河川担当者の目視は点の情報。センサーを活用すれば面の情報を収集するので、より正確な状況を把握できる」と話す。同事務所はセンサーの本格稼働後、自治体が運用する防災アプリや行政無線と連携し、「逃げ遅れゼロ」に向けた情報発信システムの構築を目指す。(澤登滋)

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