学生に事件当時の状況などを伝えた宮元篤紀さん=佐賀市の佐賀大本庄キャンパス

 武雄市の病院で2007年11月、暴力団関係者と間違われて射殺された入院患者の妻、宮元篤紀さん(49)=福岡市東区=が13日、佐賀市の佐賀大本庄キャンパスで講演した。経済学部の1年生約70人が聴き入り、遺族の心情について理解を深めた。

 宮元さんの夫で板金業の洋さん=当時(34)=は、指定暴力団の組員だった男に、対立する暴力団の関係者と間違われて拳銃で撃たれ、亡くなった。

 宮元さんは「夫の遺体に触れると、肌が氷のように冷たくなっていた。もう話すこともできないんだと絶望的な気持ちになった」と涙ながらに振り返った。

 事件後、暴力団対策の法規制が強化されたことを受けて「暴力団になるということはどういうことか、未来のある子どもたちに教えていかないといけない。脱退する人に対する支援も考えていく必要がある」と強調した。

 講演は佐賀県が主催した。聴講した赤松菜々子さん(19)=佐賀市=は「二度と同じような事件が起きないでほしいという思いを強くした。毎日を大切に生きていきたい」と話した。(松岡蒼大)

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