ホテルに到着し、歓迎を受けるニュージーランド陸上代表のスタッフ(左)。事前キャンプ中は県の感染防止マニュアルを順守する=10日、佐賀市

 東京五輪の事前キャンプの受け入れが本格化する中、佐賀県が五輪本番での躍進を期す海外選手たちの新型コロナウイルス感染対策に力を入れている。早期発見に向け、選手やスタッフには民間検査会社による1日1回のPCR検査を実施。感染判明時には、運転席と後部座席の間に仕切りを設けるなど感染症対策を施した専用車両で医療機関などに搬送する態勢も整えている。

 10日から受け入れを始めたニュージーランドとフィンランドの選手団は佐賀市のホテルに、13日に到着したセルビアの選手団は唐津市のホテルに滞在する。国ごとに食事会場としてホテルの一室を借り上げており、選手らは朝食前に唾液の検体を採取される。結果はその日の夜までに判明する。

 この検査で陽性者が出た場合は、国単位で練習などの活動を一時中断する。

 陽性者は医療機関か保健福祉事務所で再検査を受け、検体としては鼻腔(びくう)ぬぐい液を使用する。ここでも陽性となれば確定となり、通常の感染者と同様に症状に応じて医療機関への入院かホテル療養となる。

 周囲の選手らには保健福祉事務所からの聞き取りがあり、通訳を介した電話やビデオ通話でのやりとりを想定している。濃厚接触者と特定された場合は保健福祉事務所で検査を受け、陰性であっても2週間はホテルの自室から出ることができなくなり、大会出場や帰国日程に影響が出る可能性がある。濃厚接触者以外は、検査で陰性と分かれば活動を再開できる。

 1回目の検査で陽性となった選手らを医療機関や保健福祉事務所に送り届ける際は、今回準備した専用車両を使う。運転席と後部座席に仕切りを設け、圧力差によってドライバーの感染を抑制する仕組みを採用している。計2台あり、対象者が多い場合はピストン輸送で対応する。

 県スポーツ課の担当者は「まずは感染者を出さないことが大事。万が一、陽性者が出てもすぐに封じ込めを図っていきたい」と話す。(円田浩二)

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