DXによる業務改革の展望などについて語る佐賀玉屋の田中丸雅夫社長

 DX(デジタルトランスフォメーション)による業務改革を進めている佐賀玉屋の田中丸雅夫社長(69)に、背景や展望を聞いた。(聞き手・志波知佳)

 ■DXによる業務改革に踏み出した背景

 百貨店業界は旧態のやり方を貫いて下降線が続き、(うちも)投資できずにいた。コロナで主な取引先が撤退するなど大打撃を受け、以前のやり方では成り立たない、と感じていた。中長期計画としてデジタル変革を5年先にと考えていたが、県の補助があって予定より早く大きな一歩を踏み出すことができた。

 ■DXをどうサービスに取り入れていくか

 広報のスピードアップなど作業上のデジタル化もあるが、効率化で生み出された時間でお客さまにさらに寄り添い、密に対話していきたいというイメージを持っている。

 これまで遠方からのお客さまとは電話でしか説明できなかったが、DXでタブレット画面を通して互いの顔を見ながら、映像で商品を見てもらいながら接客ができる。作家の思いや背景を伝えられる場にもなる。さまざまな手法で商品の良さを伝えていける。

 ■DXによる改革成功の鍵

 DXを成功させるには、一人一人の意識改革が必要。今までの手法に新しい発想をプラスしてほしいと思っている。多くの人と色んな角度から話して、向き合い、学び、得た想像力をサービスに結びつけてほしい。大手と地方百貨店の違いは商圏の広さだけではない。密に寄り添い、困った時に相談できる場、安心、安全で楽しい場。そういう形で生活インフラとして入り込んでいけたらと思っている。

 めまぐるしく環境が変わる中で佐賀の文化、日本の文化を守り、絶やさないためのインフラとしてあり続けることも使命だと感じている。

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