佐賀県の新型コロナウイルス対策本部会議で、飲食店認証に関する政府の新システムを批判した山口祥義知事=9日午後、佐賀県庁

県内感染者数の推移やワクチン接種状況、今後の見通しなどを確認した対策本部会議(中央)=9日午後、佐賀県庁

 新型コロナウイルス対策に取り組む飲食店を都道府県が認証する制度を巡り、佐賀県の山口祥義知事は9日、政府が大手グルメサイトを通じて対策が適切か利用客からの書き込みでチェックする新システムを導入することに関し、「告げ口のようなやり方だ」と批判した。飲食店の支援など地域の問題は都道府県に任せるべきと訴えた。

 感染対策が適切な店舗に都道府県がお墨付きを与える飲食店認証制度は、政府が全国への普及を進めている。佐賀県でも6月中旬から開始し、現時点で130店ほどが認証を受けた。

 政府の新システムは、認証制度の実効性を高める狙いで「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」にアンケートページを設け、座席間の距離が確保されているかやマスク着用の声掛けがあったかなどを尋ね、1~5点の範囲で採点してもらう。政府はデータを収集し、都道府県と共有して改善指導に役立てるとしている。

 山口知事は県庁で開いた対策本部会議で「告げ口を認めるようなやり方で、誤った情報により誹謗(ひぼう)中傷につながりかねない」と政府の対応に疑問を呈した。「佐賀県は行政が指導する形ではなく、互いにエールを送り合って信頼関係の中で認証制度をつくっている」と強調した。

 その上で国と地方のコロナ対策の役割分担に関し、「国は水際対策とワクチン供給の二つに専念してほしい。それ以外の(飲食店支援など)地域の問題は自治体を信頼してほしい」と訴えた。

 また、12日から東京都に4度目の緊急事態宣言が発令されることを受け、山口知事は首都圏1都3県との不要不急の往来と、首都圏での会食を自粛するよう県民に呼び掛けた。一方、県内の感染状況は落ち着いており、消費によって飲食店などの苦しい現場を支えてほしいとした。(栗林賢)

【関連記事】
このエントリーをはてなブックマークに追加