土石流の土砂災害警戒区域やその上流域に盛り土がないか確認する県職員=県庁

 静岡県熱海市伊豆山の土石流災害と盛り土との関連性に注目が集まる中、佐賀県は県内で把握している盛り土約400カ所のうち81カ所が、土砂災害警戒区域とその上流域を含めたエリアにあることを確認した。住民への避難情報発令の判断材料として役立ててもらおうと9日付で全20市町に通知し、各市町で把握している盛り土の確認も促した。

 県によると、土石流の土砂災害警戒区域は県内に3472カ所あり、このうち危険度の高い特別警戒区域(レッドゾーン)が2924カ所を占める。具体的な場所は、県が公開している地理情報システム「安図くん」で確認できる。

 大規模盛り土造成地は321カ所、1ヘクタール超の林地開発の許可地は59カ所、昨年10月施行の県条例に基づいて申請された土砂の埋め立てなどは12カ所ある。県まちづくり課や森林整備課、循環型社会推進課がパソコン上で照合を進め、大規模造成地は59カ所、林地開発は15カ所、埋め立てなどは7カ所が該当した。大部分は土石流関係で、地滑りの警戒区域内のケースも一部あった。

 今回は位置関係のみで、危険性や安全性までは判断していない。県危機管理防災課は「必ずしも危険というわけではないが、市町の判断材料に加え、避難情報を適切なタイミングで発令してほしい」と話す。最多の19カ所が該当した唐津市の担当者は「市内は土砂災害警戒区域の数が県内で最も多く、盛り土の位置が確認できたのはありがたい。今後の避難判断に役立てたい」と話した。

 熱海市の土石流を巡っては、起点付近に約5・4万立方メートルの盛り土があり、盛り土を含む計5・6万立方メートルが崩れ落ちたとみられる。(円田浩二)

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