小中学生が応援メッセージを記した国旗は、練習会場や宿舎に飾って選手を歓迎する=佐賀市役所大財別館

 「金メダルを目指してください」-。東京五輪の事前キャンプでニュージーランドとフィンランドの代表を受け入れる佐賀市は、市内の全小中学校53校の児童生徒が記した応援メッセージ入りの国旗159枚を練習会場や宿舎に飾る準備を進めている。

 新型コロナウイルスの感染防止策の徹底が求められ、当初描いていた選手と市民が直接触れ合う機会は難しくなった。市スポーツ振興課は「いろんな制限があるが、工夫して交流を深めたい。応援の機運を高めていければ」と語る。

 選手向けには、バルーンフェスタなど市の魅力を伝えるオンラインツアーを計画。選手が泊まるホテルと酒造所を結ぶバーチャル酒蔵見学会や、陸上のニュージーランド代表による児童生徒ら対象のオンライン教室なども予定している。

 3人制バスケットボールのセルビア代表を受け入れる唐津市は、公開練習の場を設ける計画。屋外の特設コートから約5メートル離れた観覧エリアから市民に見学してもらう。「一般的には2メートルといわれるが、飛まつを考えて距離を取りたい」と担当者。新型コロナ対応に気をもみつつも、可能な限り交流を模索する考えだ。

 歓迎の横断幕や練習場周辺に立てるのぼり旗、選手の顔写真付きうちわなどを準備。視覚で歓迎を伝える方法を模索する。担当者は「代替策を探すのに腐心した。子どもたちの心に残る交流にしたい」と話す。

 県は感染対策マニュアルを作成し、各国と合意書を交わしている。入国した選手や通訳など一部スタッフは毎日、PCR検査を受ける。宿泊施設では一般客との導線を分け、食事は専用の会場でとる。原則、練習会場とホテルの往復に行動を制限し、ボランティアスタッフらが買い出しを代行することもあるという。

 県内でもインド由来の変異株「デルタ株」の感染疑いが出るなど予断を許さない状況が続く。県スポーツ課は「コロナ下での事前キャンプで、感染を出さないことが一番。選手たちを安全に試合会場に送り出すことに注力したい」と語る。(取材班)

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