8月22日までの東京都への新型コロナウイルス緊急事態宣言発令が決まった8日、首都圏向けに商品を出荷する佐賀県内の酒造会社の関係者からは「出荷への影響は大きい」などとため息がもれた。

 出荷量の約4割が首都圏向けという天山酒造(小城市)。「(飲食店への)規制のやり方に疑問を持つ」。七田謙介社長(50)は語気を強める。客席の距離を確保し客数も制限するなど「感染防止策をとった上で政府の方針に従って営業する飲食店もあるのに、一律に規制(酒類提供の原則禁止)するなんて」。飲食店への度重なる酒類提供に関する要請に「取引先の状況が心配」とつぶやいた。

 公園や路上で酒を飲むなどモラルのない飲み手側の振る舞いで酒に対するイメージが悪化しないかを懸念。「造り手として啓発にも力を入れたい」と話す。

 「市場の動きが戻るにはしばらくかかりそう。我慢するしかない」と話すのは県内の別の酒造関係者。全体の約2割を東京に出荷しているが、うち8割を占める一升瓶の消費はほぼない状態が続く。「やっと動いてきたかと思っていた矢先だったのに」と恨めしげに語った。(志波知佳)

このエントリーをはてなブックマークに追加