クラフトビール工場を新設したコトブキテクレックスの松本憲幸社長=佐賀市諸富町

コトブキテクレックスが新設したクラフトビール工場=佐賀市諸富町

 佐賀市諸富町の自社工場敷地内でのクラフトビール(地ビール)醸造計画を進めている食品・化学プラント機器製造のコトブキテクレックス(本社・川崎市)は、1日に酒類製造免許(発泡酒)を取得した。7月下旬から製造し、9月から販売開始を予定する。松本憲幸社長(54)は「全国有数の麦の産地である佐賀の麦から作ったビールを追求したい」と意気込む。

 醸造施設「佐賀アームストロング醸造所」は木造平屋建て約214平方メートル。製造や瓶詰め、パッケージング作業を行う。隣接する製麦施設「佐賀アームストロング製麦所」は平屋建て66平方メートルで、県の補助金を活用して開発した麦芽の製造装置を据えて大麦からビールの原料となる麦芽(モルト)を作る製麦(モルティング)を行う。温度管理機能付きのコンテナ型の原料倉庫も2棟設けており、総工費は約1億円。

 当初、2020年の施設完成、製造開始を計画していたが、新型コロナウイルスの影響などで予定を約1年後ろ倒しにした。施設はショールームとしての役割も兼ねており、製造技術や機器の使い方を学べるトレーニング施設としても利用できる。

 同社は1932年に創業、61年に佐賀出張所を開設した。78年から大手ビールメーカーに大型発酵タンクを納入し、95年の酒税法改正を契機に日本各地に地ビールプラントを納めている。設備だけでなくビール醸造に乗り出すことで発酵研究を進めたいと佐賀での事業を計画した。

 佐賀産の大麦、小麦を使い、年間出荷量50キロリットルを目指す。缶と瓶入りがあり、一部高級ラインも予定している。松本社長は「こくと濃厚な麦芽の味わいを感じるビールを目指したい」と話す。県内飲食店やホテル、空港などでの販売を念頭に商談を進めており、将来的には輸出も視野に入れているという。(志波知佳)

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