8日の「相田みつを全貌展」開幕に向け、作品搬入を確認する相田一人さん(左)=佐賀市の佐賀県立美術館(撮影・鶴澤弘樹)

 “いのちの詩人”が生涯をかけて紡いだ言葉たちが、優しく心に寄り添う。書家で詩人の相田みつを(1924~1991年)の生涯をたどる「没後30年 相田みつを全貌展~みつをが遺したもの」が、佐賀市の佐賀県立美術館で8日に開幕する。代表作「にんげんだもの」や初公開の作品など約130点をそろえる過去最大規模の回顧展。6日は展示作業が急ピッチで進められた。

 みつをの長男で、相田みつを美術館(東京)の相田一人館長(65)が会場入りし、全体の構成を踏まえて細かく作品の配置を決めていった。

 コロナ禍で相田みつを美術館も休館を余儀なくされた期間もあったが、報道関係の取材は増えたという。「思いも寄らぬ天災に遭われた人たちには、短い簡潔な言葉が心に届くのだろう」と相田館長。

 今回、代表作の一つとして展示される作品「うばい合えば足らぬ 分け合えばあまる」も、東日本大震災の直後、ネット上で一気に広がった。食料や飲料水を買い占める行為をたしなめ、互いに支え合おうと呼び掛けるかのように、ツイッター上で拡散された。

 佐賀会場には、正統派の書家として期待されていた修業時代の書や、初公開作に加えて、友人への長年の感謝を込めた作品などが集められ、みつをの温かな人柄に触れることができる。

 前売り券の販売は7日まで。一般千円、高大学生600円、小中学生300円。佐賀新聞社、県立博物館などで販売している。問い合わせは佐賀新聞プランニング、電話0952(28)2151(平日午前9時半~午後5時半)。(福本真理)

 

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