佐賀県内のハローワークを通じた2020年度の障害者の就職件数は、前年度比10・2%減の902件で、リーマンショックによる経済減速に大きく揺れた2008年度以来、12年ぶりに減少した。佐賀労働局は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、製造業や卸売・小売業など障害者が就職しやすい業種からの求人が減少したことなどが背景にあると分析する。

 内訳は、身体障害者が前年度比19・1%減の258件、知的障害者が同13・9%減の174件、精神障害者が同7・8%減の390件だった。

 新規求職者に占める就職者の割合を示す就職率は、5・4ポイント減の50・7%。全国平均を8・3ポイント上回っている。

 産業別でみると、医療、福祉が347件で最も多く全体の38・5%を占める。次いで卸売・小売業が119件(13・2%)、製造業が107件(11・9%)。職種でみると、運搬・清掃等が最多の299件(33・1%)で、事務152件(16・9%)、サービス130件(14・4%)が続いた。事業の廃止や縮小などで解雇されたのは4件で、2年連続で減少した。

 就労移行支援などを行う事業所「プロップ佐賀」(佐賀市)の責任者西田関康さんは「コロナ禍で説明会や面接会が縮小され、企業との接触機会も減っている」と話す。事業所では、少しでも就職時に有利になるようにと、パソコンの資格取得に向けたプログラムを新たに始めた。西田さんは「履歴書でアピールし、より就職に結びつくように支援していきたい」と語る。

 佐賀労働局は「オンラインや小規模での面接会など障害者と企業が接触する機会を作り、就職率を(前年度比)プラスに持って行きたい」と話している。

 一定割合以上の障害者の雇用を義務付ける障害者雇用促進法の法定雇用率は、今年3月に引き上げられ、国や自治体が2・6%、民間企業は2・3%。昨年6月1日現在の県内の民間企業の障害者雇用率は2・65%で全国3位で、法定雇用率達成の企業の割合は68・9%で全国1位だった。(中島佑子)

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