12年在籍した鳥栖を離れる今の思いを語る豊田陽平=佐賀新聞社

 サガン鳥栖を支えてきたFW豊田陽平(36)が、J2栃木への完全移籍を決断した。なぜ、このタイミングなのか。サポーターに伝えたいことは…。今の思いを聞いた。(聞き手・井手一希)

 ■いつチームを離れる決意をしたのか

 鳥栖で夢を見て大きく成長させてもらった。ここ1、2週間のことではない。時間をかけ、今の自分の立ち位置やクラブのことなどを踏まえて決断した。まだまだプロの世界でプレーしたい。このまま立ち止まることはできない。

 ■鳥栖での思い出は

 涙が出るくらい思い入れがある“第2の故郷”。移籍は決断できても、この地を離れることは心苦しい。これまでオファーがあっても残り続けてきたのは、自分たちの手でいい景色を見たり、第一人者になれるチャンスがあったから。多くの歴史をつくった人間として誇らしい。

 ■あと「2」でJ1通算100ゴールだった

 「豊田ならきっとピッチで見せてくれる」と信じていた皆さんに申し訳ない。サッカーに向き合い、諦めることがなかった中で、達成できないつらさは言葉にできない。自信はあった。悔しいという言葉だけでは表現できない。

 ■新天地への意気込みを

 気持ちは切り替えた。栃木で求められることを追いかけ続ける。必要としてくれるクラブがあることは幸せ。シーズン途中にこれだけ劇的に目標を変えたのは初めてだと思う。

 ■サガン鳥栖とは

 いろんな感情が出てくる。でも、やっぱりサポーター。クラブの存続という部分でも大切な存在で、どんなときも一緒に戦ってきた。スタジアムの空気感が好き。何もできなかった僕を大きく成長させてくれた。皆さんがいなければ今の自分はいない。

 ■サポーターにメッセージを

 このタイミングだということを、深くは言わないが、県民や筑後地区の皆さんには感じ取ってもらいたい。サガン鳥栖といえば豊田陽平と言ってもらえるようになったが、レンタル移籍ではなく、完全移籍する意味をクラブは受け止めてほしい。サガン鳥栖というクラブを応援し続けるし、「まだまだできたじゃん」と思ってもらえるように、覚悟を決めてやっていく。

サガン鳥栖・豊田陽平選手が栃木SCへ完全移籍(2021年7月6日)

 

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