会誌「雨中の伽」を手に創刊を喜ぶ佐賀ミステリファンクラブの諸岡秀孝会長=佐賀市の県立図書館

 佐賀ミステリファンクラブ(諸岡秀孝会長)が、会誌『雨中の伽(とぎ)』を創刊した。ミステリー作家の竹本健治さん(佐賀市)や瑠璃野律也さん(みやき町)など会員らによる小説や評論など15点を収める。

 竹本さんは「ミステリいろは集」に、同じかなを繰り返さずに全てのかなを読み込んだいろは歌32首を収めた。作家の清水朔(はじめ)さん(唐津市出身、福岡県在住)は強盗にまつわる掌編「オカメハチモク」を寄せた。

 瑠璃野さんの中編小説「ZOOM殺人事件」には、オンライン会議システム「ZOOM」を使った殺人トリックが登場する。薗田竜之介さん(佐賀市)は評論「鬼の攪乱(かくらん) 貫く捜査」で、作家鮎川哲也さんの鬼貫警部シリーズのアイデアやテクニックを論じる。

 小副川千鶴さん(神埼市)のエッセー「私のトラウマ映画」は、斎藤澪さんの同名小説が原作になった映画「この子の七つのお祝いに」(1982年)の思い出を記す。田辺イチロウさん(佐賀市)は2019年に京極夏彦さんらが登壇したミステリー作家トークショーを振り返り、同クラブが企画した謎解きイベントの問題と解答を紹介する。

 クラブは18年12月に創立。県内外から10~70代の約60人が参加する。月1回の読書会を中心に活動し、19年には佐賀市で合宿をして犯人当て推理ゲームや笹沢佐保記念館などの見学をした。

 諸岡会長(41)は「会誌が形になって感動した。ここからミステリーの輪が広がり、プロ作家も出ればうれしい」と笑顔を見せる。

 会誌は200部発行。A5判236ページで千円(送料込み)。問い合わせは佐賀ミステリファンクラブ、メールsagamfc@gmail.com(花木芙美)

 メモ  毎月第2日曜にオンラインで読書会を開いている。次回は7月11日の午後1時から、山口雅也さんの『生ける屍の死』を課題本に語り合う。年会費は2500円(20歳未満と学生は千円)で、入会前の見学も可。

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