九州新幹線長崎ルートを巡り、与党検討委の対応方針に関して所感を述べたJR九州の青柳俊彦社長=福岡市の同社

 九州新幹線長崎ルート新鳥栖―武雄温泉の並行在来線について、与党検討委員会が「JR九州が運行を維持することが不可欠」と与党PTに報告したことに対し、JR九州の青柳俊彦社長は30日、「われわれが同意しているわけではない」と与党の対応方針をけん制した。

 福岡市であった会見で報道陣の質問に答えた。JR九州は、検討委が親会のPTに対応方針を報告した6月14日、「必ずしも経営分離を前提としない」としつつ「『フル規格』という選択肢にある程度のめどがつきそうな段階になれば、議論を深めたい」とコメントしていた。

 青柳氏はコメントを出したことについてJR九州の考え方をまとめる意図があったとし「決してわれわれが自民党のプロジェクトの言っていることに、同意をしたと申し上げているわけではない」と強調した。その上で「フル規格でないと、協議しても意味がない。方向性が出た段階できちんと佐賀県と協議をしたい」と述べた。

 23日に検討委の山本幸三委員長が同社を訪れたことについて青柳社長は、在来線の在り方などに関し「(会社として)真摯(しんし)に協議をしたいと回答した」と述べた。

 佐賀県が国土交通省との「幅広い協議」の中で、佐賀市北部や市南部を経由するルート案と併せて検討すべきと提案したことについては、佐賀駅を通るルートが最適だという認識を改めて示した上で「これまではすれ違いが多いように感じていた。まさに幅広い協議が動き出したのではないか」と進展に期待した。(大橋諒)

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