実会場とオンラインで開かれたセミナー。食品業界でのITやデジタル技術の導入について学んだ=佐賀市の県工業技術センター

 食品業界へのITやデジタル技術の導入について学ぶセミナーが23日、佐賀市の県工業技術センターで開かれた。県内の食品メーカーや支援団体などから約20人が参加。6月から導入が義務化された食品衛生管理の国際的な基準「HACCP(ハサップ)」に沿った衛生管理の業務の“スマート化”について知識を深めた。

 実会場とオンラインで実施し、三菱総合研究所主席研究員の氷川珠恵さんらが講師を務めた。氷川さんは、同研究所とIT企業が共同開発した「HACCPナビ」を紹介。文書や帳票の作成、運用実績の記録を支援するクラウドサービスで、遠隔地にある拠点や外部組織との情報共有の効率化、技術の伝承などにつなげられるという。

 氷川さんは、日本の製造業でのハサップ導入率が23%にとどまるデータを示し「日本の食の安全レベルは高いが、仕組みは海外に比べて後れを取っている」と指摘。輸出したり、OEM(相手先ブランドによる生産)商品を扱ったりする場合の取引に影響があるとして、「食品安全は競争ではないが、より上の基準を目指してほしい」と呼び掛けた。(中島佑子)

 

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