流麗なかな文字の作品が並ぶ会場=佐賀市の佐賀県立美術館

流麗なかな文字の作品が並ぶ会場=佐賀県立美術館

 かな書道研究の蒼松会(大橋永佳理事長)が29日から、佐賀市の佐賀県立美術館で作品展を開いている。実業家渋沢栄一(1840~1931年)の知られざる和歌や格言など、会員約70人が約200点を並べる。7月4日まで。

 渋沢は雅号を「青淵」と名乗り、漢詩や和歌を遺(のこ)している。作品展では、「青淵詩歌集」(1963年、角川書店)から抜粋した和歌などを会員らがかな文字でしたためた。理事の岸野律子さんによる「四十、五十は洟垂れ小僧-」など、聞きなじみのある格言が躍る。

 「昭和の三筆」の一人に数えられる日比野五鳳(1901~85年)の臨書からは、会員らの日々の研さんが垣間見える。大型の創作作品では薄墨で立体感を創り出し、万葉集や百人一首の情感を伝えている。

 大橋理事長は「渋沢は広い視野で世の中を見渡して優しい歌を詠んでいた。作品を通して、改めてその人となりに興味を持ってもらえたら」と話した。(花木芙美)

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