佐賀県議会一般質問で九州新幹線長崎ルートなどの質問に答えた山口祥義知事=県議会棟

 6月定例佐賀県議会は23日、一般質問最終日の質疑があり、山口祥義知事は九州新幹線長崎ルートの新鳥栖-武雄温泉がフル規格で整備された場合、「(長崎方面と鹿児島方面の)分岐駅である新鳥栖駅は、交通の結節点から通過駅へと一変する可能性が大きい」との懸念を示した。

 新鳥栖駅は2011年の鹿児島ルート全線開業時に新幹線駅と在来線の新駅を併設して設置された。現在、長崎線の特急は鳥栖駅と合わせて上下82本が停車し、新幹線も上下85本が停車する交通の結節点になっている。

 新鳥栖-武雄温泉が佐賀駅経由のフル規格で整備された場合、一般的には特急が新幹線に振り替わるため、82本の特急は大半がなくなる恐れがある。山下宗人地域交流部長は「新鳥栖での特急への乗り換え需要がなくなれば、新幹線の停車本数も大きく減るだろう」との見方を示した。

 新大阪からの新幹線利用を考えた場合、4割程度ある直通運行を除き、博多駅が山陽新幹線の終着駅になる。長崎ルートと鹿児島ルートへの乗り換えは博多で行うことになり、「博多から10分程度で到着する新鳥栖が、乗り換えのための分岐駅の機能を持つことは考えにくい」とした。

 山口知事は「新鳥栖は佐賀駅から特急で12分で、まさに佐賀県の玄関口。現在は交通の結節点として恵まれた環境にあるが、(全線フル規格化により)通過駅へと一変し、鳥栖市の可能性が大きく損なわれるのではないかと危惧している」と述べた。

 鳥栖市選挙区の中村圭一議員(自民)が、県からの提案で国土交通省がフル規格の3ルートを比較検討することに絡み、「どのルートになろうとも分岐駅は新鳥栖しかない」として知事の考えをただした。

 23日は下田寛(県民ネット)、藤崎輝樹(同)、一ノ瀬裕子(佐賀讃花の会)、古賀和浩(自民)の4議員も質問した。(栗林賢)

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