水玉模様を散りばめたフリーカップと土瓶。土瓶は茶こしが付いており、金網も使える。今年の「佐賀県陶磁器工業協同組合賞」を受賞した。

副千製陶所、3代目当主の副島謙一さん

 副千(そえせん)製陶所は嬉野市吉田にある窯元です。副島謙一さん(49)は3代目の当主。「開業以来、袋ものと呼ばれる土瓶などを手掛け、土も自社製。後を継ぐ10年前くらいからよそが作れない製品を作って、ブランド化しようと考えていた」と話します。現代の生活スタイルに合うようにとモダンでスリムな土瓶や急須、水差し、フリーカップ、湯飲みなどを制作しています。

 水玉模様は「ドット」とも呼ばれ、布や紙など多くの商品に使われる模様で世界中で愛されています。副島さんは、磁器の器に水玉模様を描く数少ないスペシャリストとして知られ、紺色などの下地が施された器にドリル状のリューターという道具を巧みに使い、一つずつ削って描いていきます。「削る作業は、繊細な技術が必要。薄くなりすぎるとゆがみ、それまでの工程すべてが無駄になる。毎回真剣勝負」と語ります。

 自己研さんのためにと数年前から公募展にも応募しています。今年の第117回有田国際陶磁器展・産業陶磁器部門で、使いやすさを追求した広口のスリムな形の土瓶が「佐賀県陶磁器工業協同組合賞」を受賞。培った技法で、新しい器づくりに取り組んでいます。連絡先は電話0954(43)9704です。

(地域リポーター・二宮幸枝=江北町)

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