大阪府吹田市の吹田署千里山交番で古瀬鈴之佑巡査長(28)=佐賀工高出身=が男に包丁で刺され、拳銃を奪われた事件は16日で発生から2年。府警は今年3月末までに603カ所にある交番と46カ所の駐在所に、内側と外側を写す防犯カメラの設置を完了した。交番や駐在所の安全に取り組む専従係を4月に新設し、対策強化に向けた取り組みを続ける。

 古瀬巡査長は巡査だった2019年6月16日の人通りの少ない早朝、交番近くに潜んでいた被告(35)=強盗殺人未遂などの罪で起訴=に襲われた。被告の初公判は来月19日。府警によると、古瀬巡査長は20年1月に吹田署地域課に内勤で復帰、同年秋に昇格した。体の痛みも順調に回復しているという。

 府警は事件後、全ての交番で外周を調べ、不審者が隠れる死角があると判断した約140カ所に人が近づくと明かりがつくセンサーライトを設置。交番や駐在所などの現場で働く全ての地域警察官に拳銃が奪われにくい新型ホルスター(拳銃入れ)の配備も終えた。

 今春からは本部の地域総務課に新設した5人チームの専従係が設備の充実などを担当。交番や駐在所を回り、簡単に建物奥に入られないよう、机のレイアウトを助言するなどしている。

 交番襲撃を想定した訓練の徹底など、設備面以外の対策も進む。府内では今年3月に東大阪市の若江交番で男性警部補に刃物を突き付け拳銃を奪おうとしたとして、男子高校生が逮捕される事件があったが、警部補が拳銃で制止し双方にけがはなかった。警部補は「拳銃の取り出し方や間合いの取り方など実践的な訓練が生かされた」と話しているという。

 専従係の河田浩二警視は「地域の安全安心のため、交番のセキュリティー強化にさらに努めていく」と述べた。(共同)

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