先日、母がコロナワクチンの1回目の接種をかかりつけ医で受けた。大きな副反応もなく一安心である◆欧米に比べワクチン接種が遅れているといわれていた日本も、取り組みが加速してきた。佐賀県は特に、接種率が全国平均を大きく上回っている。勤勉な県民性と熱意の表れだろう。自治体職員や医療関係者の労苦に感謝したい◆2月中旬にワクチンの第1便が日本に到着してから4カ月。「高齢者は7月末までに完了させる」と言っていた菅首相は「希望する国民の接種を10~11月に終わらせたい」と表明した。でも、自治体間で競争する必要はない。むしろ、歩みを遅らせても置き去りにされている人がいないか目配りしたい◆気がかりなのは独居のお年寄り。足腰が弱り、自宅に閉じこもっていないだろうか。かかりつけ医は持っているだろうか。数年前、「老後2千万円問題」が話題になった。懸命に働き、少しは楽をできると思った老後に独居となり、厳しい現実に直面した人は多いかもしれない。節約に努める中で医療費を削ってしまう人はいないだろうか。コロナワクチンも有料と勘違いしていないだろうか◆こんな時こそ「地域の力」の出番だ。「ワクチン打ったね。痛くなかったよ」。あいさつ代わりに言葉をかわそう。コロナ下に限らず、ちょっとした一言で人は救われる。(義)

下記のボタンを押すと、AIが読み上げる有明抄を聞くことができます。

このエントリーをはてなブックマークに追加