佐賀県の営業時間短縮要請が解除され、飲食店では客足の回復に期待と不安を抱える=6日夕、佐賀市兵庫町の「ステーキまる」(撮影・山田宏一郎)

 新型コロナウイルスの感染対策で佐賀県内全域の飲食店に出されていた営業時間短縮要請が6日、解除された。約1カ月間に渡る我慢の時間が終わり、店主たちは「少しずつでも上向いてくれたら」と客足の回復を願った。一方で、県境の街では県外からの「越境」による感染再拡大への不安も聞かれた。

 佐賀市兵庫南の「ステーキまる」。昨年9月に前身の居酒屋から業態を変えた。コロナ禍では大人数の宴会が見込めず、回転率アップを狙った。滑り出しは順調だったが、今年1、2月と5、6月の時短要請で2度ブレーキがかかり、特に酒類の注文が激減した。

 経営者の千住英正さん(46)は「各店が一斉に営業を再開するので、前回の時短解除後は一時的に客足が分散した。今度はどうか、1、2週間は様子見ですかね」とつぶやいた。

 同店近くの居酒屋「陣じん」には数週間ぶりにのれんをくぐったという常連客の姿が。妻と2人の息子と訪れた公務員の50代男性は「ここの手羽先がお気に入りで15年以上通っている。5月に来た時は閉まっていたので、今日は楽しみにしてきた」と話した。

 6日、新規感染者が72日ぶりにゼロとなり、落ち着きをみせる佐賀県に対し、緊急事態宣言下の福岡県では酒類を提供する飲食店への休業要請が続く。

 鳥栖市内で飲食店を経営する高尾真一郎さん(44)は6日から深夜営業を再開した。「時短が終わったのはありがたい反面、不安もある。博多から鳥栖は特急で20分だから」。にぎわいを求め、隣県から来客が増えるのを懸念する。

 利用客側にも自粛疲れや警戒感の緩みが感じられ、高尾さんは「従業員の雇用を守るためにも『第5波』は絶対に来てほしくない。感染予防の対策を徹底したい」と前を向いた。

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