剣道女子団体決勝リーグ・佐賀女子-佐賀学園 次鋒戦で激しく競り合う佐賀女子の山下茉広=佐賀市の諸富文化体育館ハートフル

 第59回佐賀県高校総合体育大会は3日、熱戦の幕を閉じた。新型コロナウイルスの影響で昨年は史上初の中止となり、2年ぶりの開催。感染対策で競技の一部が無観客で行われるなど、大きく様変わりした集大成の舞台で選手たちは、持てる力を存分に発揮した。悲願の初優勝や久しぶりの栄冠、好記録に沸いた7日間を振り返る。

 陸上は実力者が期待通りの活躍を見せた。女子5000メートル競歩の野口ののか(伊万里実)が県記録を3秒19塗り替える23分36秒04で制覇。昨秋の九州新人大会1位のスピードを発揮した。女子100メートルで昨年の全国リモート選手権ランキング3位の永石小雪(佐賀北)は、自らが持つ県高校記録を0・1秒上回る11秒74をマーク。174センチの長身を生かしたダイナミックな走りで全国での上位進出を見据える。

 競泳男子100メートル背泳ぎの寺川琉之介(武雄)も54秒14の短水路県新で優勝。武雄青陵中3年時にリオ五輪金メダルの萩野公介が持つ50メートルの日本中学記録を更新した逸材のさらなる成長が楽しみだ。

 団体競技で今大会唯一の初優勝は、剣道女子団体の佐賀女子。混戦となった4校による決勝リーグを制した。順位決定が勝者数にまでもつれ込むことも踏まえた冷静な試合運びも光った。

 弓道男子は武雄が17大会ぶりの栄冠に輝いた。7校で競った決勝リーグで6戦全勝。5人で放った120射のうち、的中数は7割に当たる84に上った。技術向上へのたゆまぬ努力が実を結んだ。柔道男子を制した佐賀商は決勝リーグで佐賀工と勝敗数で並び、最後は奪った一本の数で上回った。なぎなたは佐賀東と牛津が今年も実力きっ抗の好勝負を展開。佐賀東が競り勝ち、春の全国選抜大会3位の意地を見せた。他競技でもライバル校同士による手に汗握る熱戦が繰り広げられ、盛り上がった。

 コロナ禍でチームづくりやコンディション調整の難しさを指摘する指導者も少なくなかった。例年、総体前に行っている県外遠征や対外試合が行えず、実戦経験が乏しいまま県総体を迎え、優勝はしたものの、大会を通し調子が上向かなかったという監督もいた。コロナ収束が見通せない中で競技力をどう向上させるのか。指導者に重い課題が突きつけられている。

 30競技32種目(飛び込みは20日、福岡県で実施)のうち、コロナ対策として「無観客」「制限付きで入場を許可」「観客立ち入り禁止エリアを設定」と三つのカテゴリーに区分し、施設構造や参加校数などに応じて入場を制限。無観客競技の一部は県教委と佐賀新聞などが協力し動画で配信。コロナ禍での新たなスポーツ観戦の形を示した。

 全国総体は7月24日から福井県など北信越5県と和歌山県を舞台に開かれる。佐賀県代表として夢舞台に出場する選手たちの活躍は、2024年に国民スポーツ大会開催を控えた地元を活気付けるはずだ。(県高校総体取材班)

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