事故を受け、多久市が設置した進入禁止の立て看板。池をまたぐ桟橋(中央)の手すりには、落下を防ぐ網が施された=多久市北多久町の中央公園

 多久市の中央公園内の池で、伊万里市の保育園児2人が溺死した事故から4日で1カ月になる。事故直後、佐賀県は県内20市町や県営公園の指定管理者などに、水辺の事故防止に向けた安全対策の徹底を通知した。事故原因などは明らかになっていないが、水の事故が起きやすいシーズンに入り、多久市を含めて安全対策を早急に進めている。

 事故は大型連休中に起きた。5月4日午前、中央公園内の野球場で少年野球大会が開かれ、応援で保護者と一緒に訪れていた5歳児2人が池で溺れ、亡くなった。県警などによると、目撃者が少なかったことなどから転落現場や原因の特定には至っていないという。現場の池では、今も桟橋の出入り口や通路などがテープやくいで封鎖されている。

 多久市は「落ちたと想定される場所」を中心に対策を進め、子どもにも伝わるようにひらがなで書かれた手作りの看板を立てるなどして注意を促している。桟橋の手すり部分にある約30センチの隙間は網で覆い、6月上旬までに進入防止用の柵を新たに5カ所設置する。

 県立公園を含めて自治体が管理する多くの公園敷地内には、池や小川といった水辺の事故が起こりうる場所がある。これまでも市町が水辺周辺に柵を作ったり、浮き輪などの救命具を設置したりしてきた。

 武雄市は事故直後、北方町にある公園内の4カ所に新しく看板を設置。事故後に県が出した通知を受け、佐賀市は設置されている柵や救助具などの管理状況を改めて調査し、点検すべき項目を整理したという。

 安全対策が進む一方で、公園内の水辺は涼を楽しむ意味もある。「日本歴史公園百選」に選ばれている小城公園(小城市)では池を覆う柵に竹細工を用いて落下防止に努める。多久市の担当者は「どこまで対策を取ればいいのか、バランスが難しい」と話した。(小部亮介)

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