「海辺に咲く花」(P100号、油絵)

田中一利さん

 東京・六本木の国立新美術館で2日に開幕した「第35回記念日洋展」で、九州龍谷短期大学名誉教授の洋画家田中一利さん(80)=佐賀市=の作品「海辺に咲く花」が、最高賞の井手宣通賞に選ばれた。唐津市の海岸で見たハマヒルガオと、高校時代の思い出の風景を組み合わせた作品で、さわやかに夏の空を表現している。

 田中さんは唐津東高-佐賀大教育学部特別教科(美術・工芸)課程卒業。県内の中学校に勤務する傍ら創作活動を続け、佐賀大附属中を退官後、九州龍谷短大で教授を務めた。日展会友、日洋会評議員、県美術協会顧問。受賞歴は日展特選1回、入選23回。2010年に佐賀芸術文化賞。11年の作品「春うらら」は総理官邸陳列作品に選ばれている。

 今回の受賞作「海辺に咲く花」は、ハマヒルガオのはかなさとともに、海の家のにぎわいを対比させた。ハマヒルガオと青空はここ10年ほど描き続けているモチーフで、田中さんは「これまでは縦位置で青空を中心に描いてきたが、初めて横位置にして青空の割合を抑えてみた。次の作品の題材もやはり唐津で、牛を放牧している風景を描きたい」と話している。

 第35回記念日洋展は7日まで。新型コロナウイルス感染防止のため、表彰式は行わない。今後、大阪、福岡、仙台、広島、名古屋で巡回展を予定している。

 このほか、佐賀支部からは青木孝安さん(武雄市)が会友に推挙された。(古賀史生)

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