決勝・北陵-佐賀学園 無安打無得点試合を達成した佐賀学園の広橋礼貴=佐賀市のさがみどりの森球場(撮影・米倉義房)

 2年生エースが北陵打線に立ちふさがった。佐賀学園の広橋礼貴が、切れのある直球を武器に無安打無得点を達成。木村佳正監督は「最高の出来。今大会一番いいピッチングだった」とうなった。

 二回表の攻防が流れを決めた。一回を3人で切り抜けた広橋は、テンポ良く先頭の4番、5番を仕留めた。ところが急に制球を乱し、3連続四死球を与えた。「調子が不安定」(木村監督)なだけに、ベンチにも不安がよぎった。

 今大会で初めて背番号「1」を託された。木村監督から「お前がエース。思い切って投げてこい」と言葉を掛けられマウンドに登った。ピンチを招き、集まった内野陣からも「1球1球を大切に」と励まされ、気持ちを切り替えた。

 二死満塁。初球こそストライクを取ったが、3球続けてボール。後がなかった。「お前が…」。監督のひと言を力に、開き直った。こん身の130キロを投げ込むと、打球は三塁ゴロ。最後は気迫で乗り越えた。打線が直後に3点を奪い援護。三回以降は四つの四球を与えたが、堅守に支えられた。

 155球目。最後の打者を抑えると、マウンドで小さく拳を握った。福富中時代以来、高校では初の「ノーヒッター」となった。

 記録は残したものの「半分も満足していない。夏の大会に向け、足腰を鍛え、制球力と球速を磨きたい」。ほとばしる汗をぬぐい、夏への成長を誓った。(草野杏実)

このエントリーをはてなブックマークに追加