パソコンの画面越しに面接をする佐賀銀行の採用担当者。1次試験はオンラインで実施するという=佐賀市の佐賀銀行本店

 来春卒業予定の大学生らを対象にした企業の採用選考が1日、解禁され、佐賀県内の企業も面接を行うなど採用活動が本格化している。新型コロナウイルス感染拡大が続く中、昨年に続き、主要企業ではオンライン方式が定着。コロナ禍による経営への影響で企業側の採用意欲に温度差があるものの、感染者数が多い都市部から地方に目を向ける学生が増えている。

 「デジタル化については興味がありますか」。佐賀市の佐賀銀行本店。採用担当者がパソコンの画面越しに面接に臨んだ学生に問いかけた。同行は昨年同様、1次試験の面接を全てオンラインで実施。6月中旬に予定する2次試験は感染の状況を見据えながら、対面での実施を検討している。7月までに最終選考し、50人程度を採用する計画だ。

 1次試験への申し込みは昨年比で1割ほど増えており、採用担当者は「大学もオンライン授業が増え、既に進学先から佐賀に戻って就活している学生もいる。地元や地方に目を向ける学生が増えている」と手応えを語る。

 佐賀大芸術地域デザイン学部4年の女子学生(22)は、新型コロナの拡大で「地元で働きたいという気持ちはより強まった」と話す。広告代理店を志望するが、県内での選択肢の少なさが悩みの種。内定を得た友人もおり「出遅れていないか不安だが、自分に合った企業を見つけたい」と力を込めた。

 コロナ禍で打撃を受けた航空、旅行業界などでは新卒採用を中止・抑制する企業が広がるなど、業種によって採用意欲に温度差がある。学生側には安定志向が高まり、大手の志望者が増えているという。

 佐賀大の羽石寛志キャリアセンター長は「昨年のようなばたつきは見られない。(採用活動の傾向など)事前に情報を得ており、ある程度、学生に情報提供などできている」と話す。一方でオンラインでの就活が常態化する中、最終面接が最初の対面という例もあり「慌てて相談に来る学生もいる」という。

 佐賀大では既に内定を得た学生も増えているといい、例年並みの水準に落ち着くとみている。(中島佑子、大橋諒)

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