常連客などが訪れている「焼きとり敦煌」。時間短縮の再延長を受け入れて営業を続けるという=佐賀市(撮影・山田宏一郎)

 佐賀県の山口祥義知事が28日、飲食店などへの営業時間短縮要請を6月5日まで再延長する一方、時短を1時間緩和して午後9時までにすると発表した。県内の飲食店などからは、1時間の時短緩和に「ないよりはまだまし」との声も聞かれたものの、「厳しさは続く」とシビアにみつめる業者の姿も見られた。

 和料理屋「みね家」(佐賀市)の店主・峯竜太さん(39)は「1時間延長は大きい」と話す。時短要請を受けて5月末まで休業予定だったが「午後9時までだと、少しはお酒を飲みながらゆっくりできる」と営業再開後を見据える。

 佐賀市のカフェバー「ムジーク」店主の林英理也さん(43)は、福岡県の緊急事態宣言延長を念頭に「他県と合わせて対策しないと意味がない」と再延長を受け止める。現在は休業中だが「(1時間延長で)どれくらい来てくれるか分からないが、少しずつでも営業できれば」と前を向く。

 佐賀市の「焼きとり敦煌」店主の兵働英俊さん(65)は、「(1時間延長は)ないよりはいい」と話す。「利用客に忘れられないように」と営業を続けてきた。「きつい状況に変わりない。踏ん張るしかない」と自身に言い聞かせた。

 一方、佐賀市の食肉卸業者は、営業時間を1時間延長しても窮状に変わりないと強調する。飲食店向けの売り上げは「コロナ前」と比べて8割減。この1年、回復の兆しは見えなかった。「(営業時間を)1時間伸ばしたところで、客が足を運ぶだろうか」。ずっと我慢を強いられる状況にうんざりした様子で話した。(志波知佳、中島佑子)

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