有識者でつくる日本イコモス国内委員会は26日、東京都港区の高輪ゲートウェイ駅周辺で出土した鉄道遺構「高輪築堤(ちくてい)」の全面的な保存と、周辺開発計画の見直しを求める要望書を、JR東日本や文部科学省などに提出したと明らかにした。「世界文化遺産として国際社会が評価する可能性もある」としている。

 高輪築堤は1872年に日本初の鉄道が開業する際に造られた。要望書は「日本の近代化遺産として21世紀における最大の発見」と評価。市街地の鉄道遺構は極めて希少なため、世界遺産の可能性を秘めているとした。

 未発掘部分を含む全面的な保存と、広い範囲での史跡指定が重要だと指摘。JR東は一部のみを現地保存する方針を発表しているが「踏みとどまるよう強く希望する」と訴えた。

 同委員会は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)の国内組織で、文化遺産保護に関する活動をしている。

 高輪築堤は、鉄道の用地取得が難航した際、佐賀出身で後に総理大臣を2度務めた大隈重信(1838―1922年)が「陸蒸気(おかじょうき)を海に通せ」と命じ、整備が進んだとされる。

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